卸売業

丸紅[8002]徹底解析!未来への航海、丸紅株式会社の挑戦と展望

丸紅の経済的展望等をまとめています

丸紅株式会社は、日本の大手総合商社の一つです。事業内容は多岐にわたり、エネルギー、機械、金属、食品、化学品などの国内外での貿易をはじめ、インフラ投資、物流、開発など多方面に及びます。創業は1858年と歴史が長く、日本経済の発展と共に成長を遂げてきました。世界中に拠点を持ち、グローバルに事業を展開していることも特徴の一つです。社名の「丸紅」は、丸の中に紅色の「丸」を配したロゴが象徴的で、信頼と伝統を大切にしながら、革新的な事業展開を進めています。

目次

会社概要

設立年:1858年
本社所在地: 東京都千代田区大手町一丁目4番2号
事業内容: ライフスタイル、情報ソリューション、食料、アグリ事業、フォレストプロダクツ、化学品、金属、エネルギー、電力、インフラプロジェクト、航空・船舶、金融・リース・不動産、建機・産機・モビリティ、次世代事業開発、次世代コーポレートディベロップメント、その他の広範な分野において、輸出入(外国間取引を含む)及び国内取引の他、各種サービス業務、内外事業投資や資源開発等の事業活動を多角的に展開。
従業員数: 約46,000人

株式情報

上場市場: 東京証券取引所
銘柄コード: 8002
東証業種名: 卸売業
上場市場名: プライム
株式利回り: 83円 3.09%
株主優待: なし
株価収益率(PER):10.1倍
株価収益率(PBR):1.42倍
1株当たり利益(EPS):267.1円
1株当たり純資産(BPS):1,890円
自己資本利益率(ROE)21.21%
総資産利益率(ROA)6.70%

事業内容について

丸紅株式会社の事業内容は、以下のように多岐にわたっています。

エネルギー・化学品

化石燃料から再生可能エネルギー源まで、エネルギー資源の幅広いスペクトルにわたる事業を展開しています。石油・ガスの探査、開発から販売に至るまで一貫して関わり、化学品では、基礎化学物質から高機能材料までの供給を行っており、グローバルな供給網の構築と環境への配慮を両立させています。

金属

非鉄金属や鉄鋼製品の貿易に加え、資源開発にも力を入れています。特に、銅やアルミニウム、レアメタルなどの非鉄金属資源の確保と、それらのリサイクル事業に注力。資源の採掘から精錬、加工、流通に至るまでのバリューチェーンをグローバルに展開し、資源循環型社会の構築に貢献しています。

食品

世界各国からの食品輸入・輸出に留まらず、農業生産から加工、流通、小売りに至るまでの一連の食品サプライチェーンを管理。健康や安全性を重視した高品質な食品を提供することで、世界中の人々の豊かな食生活に寄与しています。

機械・インフラ

輸送システムやエネルギー関連設備などの大型プロジェクトに特化しています。特に、発展途上国でのインフラ整備に積極的に参加し、経済発展に必要な基盤を提供。また、環境負荷の低減にも貢献する技術の開発・提供に努めています。

ライフスタイル

消費者の日々の生活を豊かにする製品やサービスを提供しています。ファッション、家電、情報通信機器など、時代のトレンドに敏感な商品開発と流通で、新たな消費スタイルを創出。持続可能な消費社会の実現にも貢献しています。

現状の株価について

丸紅の日足1年チャートは、昨年の6月まで奇麗な上昇トレンドで新高値を続けていました。6月末で陰線の包み足が出ています。三菱商事と同じですね。そこから大きく見るとレンジ相場となっています。9月には、大きな下落がありました。10月、11月と下落トレンドの勢いは変わらずでしたが、10月、11月でダブルボトム、そして一度反発してからの、年末の下げ。ここで12月中頃に、陽線の包足が出ています。トレンド転換合図ですね。そこから反転して、大きく上昇してレンジ抜け、現在は最後の高値ラインで最高値チャレンジに近づいて来ました。これを抜けたら新高値の持ち合い抜けで上に行くでしょう。三菱商事等を見ているとみんな上抜けしています。こちらはいつも少し出遅れている印象ですので、期待できる形に現状はなっているように見えますね。

直近の決算内容について

丸紅の直近の決算内容をまとめます。

連結業績

  • 収益は5兆4,277億円(前年同期比26.4%減)
  • 営業利益は2,115億円(前年同期比25.9%減)
  • 税引き前利益は4,515億円(前年同期比19.9%減)
  • 四半期利益は3,714億円(前年同期比19.8%減)

財政状態

    • 総資産: 8兆4,876億円(前年度末比で5,340億円増加)
    • 負債合計: 5兆2,192億円(前年度末から2502億円増加)
    • 親会社の所有者に帰属する持分合計: 3兆1,680億円(前年度末から2,902億円の増加)

配当状況

  • 2023年3月期は年間78円。
  • 2024年3月期第2四半期末配当は83円、期末予想は40.50円

業績予想

  • 親会社の所有者に帰属する当期利益: 4500億円で、前期比で17.1%の減少予想。
  • 基本的1株当たり当期利益: 266.86円。

事業情報

  • 非資源分野の実態純利益は2,400億円で、前年同期比200億円の減少を記録しました。電力、食料第一等が増益となった一方、アグリ事業や化学品等で減益となりました。
  • 資源分野では1,120億円の実態純利益を記録し、前年同期比470億円の減少がありました。この減益は主に資源価格の下落に伴い、原料炭事業等で発生しました。
  • 総還元性向30〜35%程度を目指し、累進配当を実施しています。2023年度の1株当たり年間配当金予想は83円で、変更はありません。株主への還元としては、配当と自己株式取得により、総還元性向は約35%の見通しです。
  • 2023年度の新規投資およびCAPEX等は、約3,776億円にのぼり、投資の回収は845億円でした。これらの動きは、企業価値の最大化に向けた戦略的な資本配分の一環としています。
  • GC2024の成長投資計画は順調に進捗しており、2022-2023年度で約7,400億円の見通しです。これは、3カ年累計の計画1兆円に対しての数字で、各事業領域における成長戦略を進める上での重要な指標となります。

丸紅株式会社の2023年度第3四半期決算は、純利益3,715億円で前年同期比920億円減少し、実態純利益は3,590億円で720億円の減少を記録。非資源分野では電力、食料第一が増益ながらアグリ事業や化学品で減益。資源分野は資源価格下落に伴い原料炭事業等で減益。基礎営業キャッシュ・フローは+3,950億円、株主資本は3.2兆円。市場環境の変化と資源価格の下落に対応しつつ、安定した業績を維持。

投資上の留意点

市況変動のリスク

丸紅の収益は、エネルギー、金属、食料などの資源価格の市況に大きく依存しています。これらの市場価格は、世界経済の状況、政治的なイベント、自然災害など、予測不可能な要因により大きく変動する可能性があります。投資家は、これらの外部環境の変化が丸紅の業績に与える影響を理解し、価格変動リスクを考慮する必要があります。

為替レートの変動

丸紅はグローバルに事業を展開しており、その収益の多くは外貨で発生します。そのため、円相場の変動が業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。特に、円高が進行すると、外貨で得た収益を円に換算した際の収益が減少することになります。投資家は、為替レートの変動が丸紅の業績および株価に与える影響を注視する必要があります。

地政学的リスク

丸紅は世界各国に事業を展開しており、特定の地域での政治的な不安定さや紛争、法規制の変更など、地政学的なリスクに直面することがあります。これらのリスクは、事業の継続性や収益性に直接的な影響を与えることがあるため、投資家は地政学的な状況の変化に注意を払い、それが丸紅の事業展開に及ぼす可能性のある影響を評価する必要があります。

結論

丸紅株式会社は、多岐にわたるビジネスポートフォリオを有する日本の大手総合商社です。2023年度第3四半期の決算では、純利益が3,715億円と前年同期比で減少し、市場環境の変動や資源価格の下落が収益に影響を与えました。しかし、非資源分野では電力や食料第一などが増益を記録するなど、安定した業績を維持しています。丸紅はグローバルに展開する事業で、市況変動、為替レートの変動、地政学的リスクなど、外部環境の影響を受けやすい特性を持っています。今後の見通しについては、これらのリスク管理に加え、成長戦略としての投資活動への注力が重要となります。特に、非資源分野での持続的な成長や新たな事業領域への進出により、収益の多様化と安定化を図ることが、中長期的な業績向上へのカギと言えるでしょう。

現在の市場環境と未来の成長戦略に焦点を当てまとめていますが、
売買をお勧めしているものではございません。
投資は常に未来に対する賭けであり、成功の保証はありません。
自身のリスク許容度等を慎重に評価し自身で判断してください。
必ず免責事項に目をお通しください。免責事項

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