会社概要

設立年: 1970年
本社所在地: 東京都千代田区丸の内1-7-12 サピアタワー
事業内容: 石油、天然ガス、その他のエネルギー資源の探鉱、開発、生産、販売と、これらに関連する掘削などの請負事業、太陽光・風力・地熱・バイオマスその他の再生可能エネルギー資源の開発、電気の供給等
従業員数: 約1,600人

株式情報

上場市場: 東京証券取引所
銘柄コード: 1662
東証業種名: 鉱業
上場市場名: プライム
株式利回り: 250円 3.64%
株主優待: なし
株価収益率（PER）:8.3倍
株価収益率（PBR）：0.8倍
1株当たり利益（EPS）：830.5円
1株当たり純資産（BPS）：8,735円
自己資本利益率（ROE）16.91%
総資産利益率（ROA）12.96%

グローバルな事業展開

石油資源開発株式会社は、国内だけでなく、世界各国における石油・天然ガスの探査や開発に積極的に参画しています。これにより、国際的な事業ネットワークを構築し、安定したエネルギー供給源を確保しています。

技術力の高さ

同社は、探査技術や開発技術において高い専門性を持ち、難易度の高いプロジェクトでも成功を収めています。これは、技術力の高さが同社の大きな強みであることを示しています。

エネルギー供給への貢献

石油や天然ガスは、現代社会を支える重要なエネルギー源です。石油資源開発株式会社は、これらの資源の探査から開発、生産に至るまでの一連の活動を通じて、日本を含む世界各地への安定したエネルギー供給に貢献しています。

持続可能な事業運営

再生可能エネルギーへの取り組みや、環境への影響を最小限に抑えるための技術開発に力を入れています。これにより、環境保護と経済活動の両立を目指す持続可能な事業運営を行っています。

投資と成長の機会

エネルギー産業は、今後も長期的に成長が見込まれる分野です。石油資源開発株式会社は、新規プロジェクトへの投資や技術革新を通じて、持続的な成長を目指しています。

株価の現状

石油資源開発の年足チャートですが、大きな流れで見れば右肩上がりの上昇トレンドではありますが、10月に大きな下落がありましたね。そして切り上げ出来ずに下落トレンドからレンジへ。しかし、早くも11月の中頃で、陽線包足をつけてトレンド転換しています。その後は大きな下落なく、押し目を経て順調に値上がりしていますが、ボラティリティが大きい印象がありますので値動きには注意です。こちらも原油価格に大きな影響を受ける会社ですので、世界情勢は常にチェックしておく必要がありますね。なお、コロナの時には2,000円を切っていました。

直近の決算内容

石油資源開発株式会社の2024年3月期第3四半期の決算短信に基づく要点は以下の通りです

売上収益と利益

• • 売上高：229,938百万円で、前年同期比2.1%増。
  • 営業利益：39,868百万円で、前年同期比2.9%増。
  • 営業利益：48,162百万円で、前年同期比16.8%減。
  • 親会社株主に帰属する四半期純利益は36,515百万円で、前年同期比15.6%減。
  • 総資産は601,935百万円で、前年度末比6.0%増。

業績予想

• • 22024年3月期の通期業績予想は、売上高330,700百万円で前期比1.7%減、営業利益50,700百万円で前期比18.3%減、経常利益59,100百万円で前期比28.9%減、親会社株主に帰属する当期純利益45,000百万円で前期比33.2%減。

配当の状況

• • 2024年3月期の年間配当予想は1株当たり250円で、前期比120円減。

事業についての要点

• • 営業利益は前年同期比で増益を達成し、特にアメリカのタイトオイル開発からの販売量増加が寄与、経常利益は持分法投資利益や為替差益の減少により、前年同期比で減益。
  • マレーシアのCCS事業化検討、日本ガスラインとの液化CO2輸送および港湾整備に関する合意、インドネシア・スコワティ油田でのCO2圧入試験開始など、環境関連プロジェクトに積極的に取り組んでいる。
  • 国内外のE&P事業では、特にイラク・ガラフプロジェクトやアメリカ・タイトオイル開発が主要な収益源。再生可能エネルギーへの取り組みも強化しており、バイオマス発電所や太陽光発電所の運営にも注力。
  • 生産実績として、原油は前年同期比59.8%増の820,921kL、天然ガスは前年同期比3.9%増の393,415千m³、販売実績として、原油の販売量は100,0433kLで、金額は72,350百万円。天然ガス（国内）の販売量は646,318千m³で、金額は55,741百万円。

石油資源開発株式会社の2024年3月期第3四半期決算は、売上高が前年同期比2.1%増、営業利益が2.9%増となり、アメリカのタイトオイル開発からの販売量増加が寄与しました。一方で、経常利益と純利益は持分法投資利益や為替差益の減少により減少しました。業績予想は上方修正され、環境対応型の新規事業への取り組みが進められています。配当予想は1株当たり250円を維持しており、安定的な株主還元を継続しています。

投資上の留意点

市場動向への依存

• • 原油価格や天然ガス価格など、エネルギー市場の価格変動が業績に大きな影響を与えます。国際情勢や供給・需要バランスの変化に敏感に反応する必要があります。

環境政策との調和

• • 世界的な環境保護の潮流と温室効果ガス削減への取り組みは、石油・天然ガス産業に新たな規制や投資需要を生じさせています。再生可能エネルギーやCCS（二酸化炭素回収・貯留）技術への対応状況を把握することが重要です。

地政学的リスク

• • 海外プロジェクトには、地政学的リスクや国際関係の変化が潜在しています。特に、採掘地域の政治的安定性や法規制の変更は、プロジェクトの進行や利益に直接影響を及ぼす可能性があります。

技術革新との競争

• • 探査技術や開発技術の革新は、エネルギー資源の探査・開発における競争力を左右します。新技術への投資とその適用能力が、長期的な競争優位につながります。

結論

石油資源開発株式会社は、石油・天然ガスの探査・開発・生産を通じて、安定したエネルギー供給への貢献を続けています。その事業は、市場価格の変動や環境政策の進展、技術革新、地政学的リスクなど、多岐にわたる外部環境の影響を受けやすい性質を持っています。近年では、環境への配慮と持続可能性を考慮した事業展開へのシフトが見られ、再生可能エネルギーやCCS技術への投資にも力を入れています。これらの要因を総合的に考慮し、同社の長期的な成長潜在力とリスクを評価する必要があります。配当政策の安定性も魅力の一つですが、将来的な配当水準は市場環境に左右されるため、慎重な検討が求められます。石油資源開発株式会社は、エネルギー市場の変化に対応しつつ、新たな成長機会を追求する戦略を進めており、投資判断にあたってはこれらの動向を注視することが重要です。