マルハニチロの経済的展望等をまとめています
マルハニチロ株式会社は、海洋資源および食品加工を核とする総合食品企業です。特に、水産物の加工・販売において豊富な経験と高度な技術力を持ち、国内外の多岐にわたる市場で高い評価を受けています。持続可能な水産業への取り組みや、新たな食品加工技術の開発にも力を入れており、グローバルな食品供給に貢献しています。
会社概要
設立年: 1943年
本社所在地: 東京都江東区豊洲三丁目2番20号 豊洲フロント
事業内容: 漁業、養殖、水産物の輸出入・加工・販売、冷凍食品・レトルト食品・缶詰・練り製品・化成品の製造・加工・販売、食肉・飼料原料の輸入、食肉製造・加工・販売
従業員数: 約12,300人
株式情報
上場市場: 東京証券取引所
銘柄コード: 1333
東証業種名: 水産・農林業
上場市場名: プライム
株式利回り: 70円 2.35%
株主優待: なし
株価収益率(PER):6.8倍
株価収益率(PBR):0.73倍
1株当たり利益(EPS):436.2円
1株当たり純資産(BPS):4,087円
自己資本利益率(ROE)10.99%
総資産利益率(ROA)3.14%
PERとかPBRなど上記株価指標って何?という方はこちらをクリック
グローバルな供給網
マルハニチロは、世界各地に拠点を持つ国際的な企業です。この広範なネットワークは、世界各地から最高品質の海産物を確保し、世界中の消費者に提供する能力を意味します。
持続可能な漁業への取り組み
持続可能な漁業と海洋資源の保護に力を入れており、認証取得漁業の支援や環境に配慮した運営を行っています。これは、企業の社会的責任を果たすとともに、長期的に安定した資源供給の基盤を築くことにもつながります。
高い技術力と品質管理
最先端の食品加工技術を駆使し、品質管理にも徹底しています。これにより、安全で美味しい製品を提供することが可能になっています。
幅広い製品ラインナップ
海産物の加工・販売だけでなく、冷凍食品や加工食品など、多岐にわたる製品を展開しています。これにより、さまざまな消費者のニーズに応えることができます。
イノベーションへの投資
新製品開発や新技術の導入に積極的であり、食品業界におけるイノベーションの推進者としての役割を果たしています。これは、市場の変化に対応し、新たな成長機会を探求する上で重要です。
株価の現状
マルハニチロの年足チャートですが、年初来の最安値は2,333.0円、最高値は3,081.0円でした。5月から6月にかけて、また9月から10月にかけて大きく調整が入っていますが、切り下げはなく1年を通してみてみれば、11月に大きな出来高を伴ってレンジ抜け。そこからは年末に調整が入るものの、上昇トレンドとなっています。いくつか調整局面が来ていますので、ゆっくりと上昇していってるといった印象でしょうか。
3月に入ってからも大きく伸びていますね。日経の動きに連動しているのでしょうか。1年の上昇率は、26.10%ですね。通してみれば、安定して伸びている形です。
直近の決算内容
マルハニチロ株式会社の2024年3月期第3四半期の決算の要点は以下の通りです
売上収益と利益
-
- 売上高:787,346百万円で、前年同期比0.8%増加。
- 営業利益:25,358百万円で、前年同期比5.9%減。
- 経常利益:30,228百万円、前年同期比2.0%減。
- 四半期純利益:22,434百万円で、前年同期比21.2%増。
- 総資産は 698,480百万円で、前年同期比9.6%増。
業績予想
-
- 2024年3月期通期の売上高予想は1,020,000百万円で、前回発表から40,000百万円の増額修正がされています。営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益もそれぞれ27,000百万円、31,000百万円、22,000百万円と予想されています。
配当の状況
-
- 2024年3月期の配当予想は、第2四半期末で35.00円、期末で35.00円、合計で70.00円です。
事業についての要点
-
- 水産資源事業は、前年同期比で売上高と営業利益がともに減少。
- 加工食品事業は、前年同期比で売上高は減少するものの、営業利益は大幅に増加。
- 食材流通事業は、売上高と営業利益が前年同期比で大きく増加。
- 物流事業は、売上高と営業利益が前年同期比で増加。
- 経済活動の正常化進む中、コロナ禍からの回復傾向が見られるものの、ウクライナ情勢の長期化や物価上昇による消費の低迷など不確実な環境が続いています。
マルハニチロの報告書によると、食材流通事業と加工食品事業での成長が顕著であること、そして持続可能な事業運営へのコミットメントが読み取れます。また、経済、社会、環境の三方面での価値創造に重点を置く長期経営ビジョンの実現に向けた取り組みが強調されています。そして、親会社株主に帰属する四半期純利益が大幅に増加してますね。業績予想の修正も行われており、売上高と当期純利益の増加が見込まれています。
投資上の留意点
市場環境と競争力
-
- 国際的な水産物市場は価格変動が激しく、外部環境の変化によりマルハニチロの収益性が影響を受ける可能性があります。
- 国内外の競合他社との競争が激化しているため、マルハニチロの製品が持続的に市場で競争力を保つためには、品質の維持とコスト管理が重要になります。
原材料価格と供給
-
- 水産物や加工食品の原材料価格の変動は、利益率に直接影響します。特に、国際的な供給制約や気候変動が原因で原材料価格が上昇するリスクがあります。
- 漁業資源の持続可能性や、規制の変更、漁場の獲得競争などが供給網にリスクをもたらす可能性があります。
経済的要因
-
- 輸出入が多い企業であるため、為替レートの変動による影響を受けやすいです。円安は輸出には有利ですが、原材料の輸入コスト上昇の影響も受けます。
- 世界経済や日本経済の景気変動がマルハニチロの業績に影響を与える可能性があります。
サステナビリティと法規制
-
- 水産資源の持続可能な利用や環境保護への取り組みは、企業価値を高める重要な要素です。これらへのコミットメントが不十分であると投資家からの評価が低下する恐れがあります。
- 食品安全規制、環境規制、漁業資源の管理規制など、法規制の変更により業務運営に影響が出る可能性があります。
結論
マルハニチロ株式会社は、2024年3月期第3四半期において、売上高787,346百万円を記録し、前年同期比0.8%の増加を遂げました。しかし、営業利益は5.9%減少し、経常利益も2.0%減となりましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益は21.2%増の成果を示しました。この業績は、ウクライナや、世界的インフレで原材料価格の高騰などが影響していると言えます。しかし、同社が持続的な成長戦略と効率的な経営管理を続けていることで、長期経営ビジョンに基づく持続可能性への取り組みや、グローバル市場での競争力強化策が、今後の業績向上に寄与することが期待されます。
現在の市場環境と未来の成長戦略に焦点を当てまとめていますが、
売買をお勧めしているものではございません。
投資は常に未来に対する賭けであり、成功の保証はありません。
自身のリスク許容度等を慎重に評価し自身で判断してください。
必ず免責事項に目をお通しください。免責事項
© 2024 株式徹底解析ブログ. All rights reserved.プライバシーポリシー
この記事へのコメントはありません。