輸送用機器

デンソー[6902]徹底解析!変革期の自動車業界におけるデンソーの堅実な成長戦略

デンソーの経済的展望等をまとめています

デンソー株式会社は、自動車部品の製造・販売を行っている世界的に知られる日本の企業です。自動車用の電子部品や電装品、エアコンシステムなどを提供しており、特に自動車産業における総合部品メーカーとしての地位を確立しています。

会社概要

設立年: 1949年
本社所在地: 〒448-8661 愛知県刈谷市昭和町1-1
事業内容: 自動車部品の製造・販売
従業員数: 約165,000人

株式情報

上場市場: 東京証券取引所
銘柄コード: 6902
東証業種名: 輸送用機器
上場市場名: プライム
株式利回り: 52円 1.76%
株主優待: なし
株価収益率(PER):23.2倍
株価収益率(PBR):1.79倍
1株当たり利益(EPS):127円
1株当たり純資産(BPS):1652円
自己資本利益率(ROE)7.25%
総資産利益率(ROA)4.24%
PERとかPBRなど上記株価指標って何?という方はこちらをクリック

イノベーションの推進

デンソーは自動車業界における技術革新の先駆者であり、自動運転、電動化、コネクテッドカー技術などの分野で多くのイノベーションを生み出しています。これらの技術は、将来の移動手段をより安全で、環境に優しく、便利にすることを目指しています。

環境への配慮

環境保護を重視しており、CO2排出量の削減、資源の有効活用、環境負荷の低減を目指した製品開発に注力しています。例えば、電動車用の高効率パワートレインシステムや省エネルギー型エアコンシステムの開発などがこれに該当します。

グローバルな展開

世界各地に製造拠点や研究所を持ち、グローバルに事業を展開しています。これにより、多様な市場のニーズに応え、世界中の顧客に高品質な製品とサービスを提供しています。

安全性の向上

自動車の安全性向上に貢献する多くの製品を提供しています。例えば、先進運転支援システム(ADAS)や衝突防止システムなどがこれに該当し、交通事故の減少に寄与しています。

快適性の追求

エアコンシステムや情報通信機器など、自動車内の快適性を高める製品を多数開発しています。これらの製品は、ドライバーと乗員の快適で楽しい移動体験を実現します。

株価の現状


この1年間でデンソーの株価は全体的に上昇傾向にあります。特に年初に比べて後半にかけて株価が上昇していて、上昇トレンドの中でも一定のボラティリティ(価格変動の激しさ)を示しており、特定の期間における大きな上昇や下落が見られます。最も最近の足を見ると、小さな下落があったものの、全体のトレンドは依然として強気(上向き)であることが示されています。
自動車関連は全て同じ動きに見えます。為替変動の影響も受けやすいですね。最近は円安の最終防衛ラインということもあり151円を抜けるような想定もありそうなチャートに見えますね。

直近の決算内容

デンソーの2024年3月期第3四半期決算の要点は以下の通りです

売上収益と利益

  • 2024年3月期第3四半期の売上収益は約15兆円で、前年同四半期比19.8%増となっています。
  • 営業利益は約1.08兆円となり、前年同四半期比で46.7%増加しています。
  • 四半期利益は約9250億円で、前年同四半期比45.9%増となっています。
  • 基本的1株当たり四半期利益は176.78円で、前年同四半期の114.13円から増加しています。
  • 資産合計は約27兆円となり、前年度末に比べて約11.1%の増加を見せています。
  • 資本効率の向上

  • 自己株式の取得および消却が行われ、資本効率の向上および機動的な資本政策の実施が図られています。
  • 1株当たりの配当が前年の60円から87円に増加しており、株主への還元が強化されています。
  • 業績予想

  • 2024年3月期の通期業績予想では、売上収益が約20兆円、営業利益が約1.25兆円、税引前利益が約1.445兆円、当期利益が約1.03兆円と予想されています。
  • 自己株式の取得および消却

  • 資本効率の向上および機動的な資本政策の実施を目的として、自己株式を上限3400万株(発行済株式総数の0.7%に相当)、500億円の上限で取得し、1542万5290株を消却する予定です。
  • 事業についての要点

  • 二輪事業では、主にブラジルと欧州での販売台数が増加し、二輪事業が堅調です。
  • 四輪事業では、品質関連費用が発生したものの、営業利益は大幅に増加しました。
  • 米国での堅調な需要や日本での生産回復が四輪事業の販売台数の増加を支えています。
  • 新グローバルEVモデルの公開やGMとの合弁会社での燃料電池システムの生産開始など、次世代EVへの取り組みが進んでいます。
  • 日本と米国での四輪事業の販売台数が増加した一方で、二輪事業はベトナムでの景気減速の影響を受けています。
  • 二輪事業、四輪事業、金融サービス事業、パワープロダクツ事業が安定した売上を示しています。

主にアジアの厳しい市場環境にもかかわらず、収益体質の強化や為替影響を反映した結果、営業利益見通しを上方修正しています。また、資本効率の改善の一環として、自己株式の取得と消却が実施されました。会社の全体的な財務健全性と成長性を反映しており、特に二輪と四輪の事業における堅調な売上や利益増加が注目されます。また、電動化という自動車産業の大きな変革に対する取り組みも重要なポイントです。

投資上の留意点

為替変動リスク

  • 国際事業を展開する企業として、為替レートの変動は利益に直接的な影響を及ぼします。
  • 電動化へのシフト

  • 電動車や燃料電池システムに関する投資は、長期的な成長戦略の一環ですが、その開発および市場への導入には時間とコストがかかり、予想外の課題が生じる可能性があります。
  • 競争激化

  • 自動車産業は高い競争が特徴であり、特に電動化や自動運転技術の分野では新規参入者も増加しているため、競争力の維持が重要です。
  • 規制の変化

  • 環境規制の厳格化や安全基準の変更など、政策や法規制の変動もビジネスに影響を及ぼす可能性があります。
  • 環境規制

  • 世界的に厳しくなる環境規制に対応するため、自動車業界はクリーンエネルギー車へのシフトを加速しています。本田技研が提供する製品ラインナップの環境性能や、新規技術の商業化のスピードが、長期的な競争力を左右します。
  • 新技術への投資

  • 研究開発費の増加は新技術や新商品開発に対する投資を示しており、将来の成長ポテンシャルと現在の費用とのバランスを考える必要があります。
結論

デンソーは、2024年3月期第3四半期に過去最高の営業利益率を達成しました。四輪事業は品質関連費用がかかりながらも営業利益が大幅に伸び、二輪事業も特にブラジルと欧州での販売台数増加により堅調です。電動化への明確な取り組み、アジア市場の厳しい状況の中での業績見通しの上方修正、そして資本効率の改善を目的とした自己株式取得と消却など、経営基盤の強化に注力しています。これらは、デンソーの持続可能な成長と株主へのリターンに対する強いコミットメントを示しており、投資家にとって魅力的なポイントであると言えますね。

現在の市場環境と未来の成長戦略に焦点を当てまとめていますが、
売買をお勧めしているものではございません。
投資は常に未来に対する賭けであり、成功の保証はありません。
自身のリスク許容度等を慎重に評価し自身で判断してください。
必ず免責事項に目をお通しください。免責事項

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